ポタラ宮を後にして、私達はラサ郊外のデプン寺という僧院へでかけました。
ダライ・ラマ五世がポタラ宮を建造するまではダライ・ラマの居城でもあったところです。
一時期は修行僧の数が10,000人もいたと言われる、チベット一の修行道場で、現在も約300人の僧が修行をしていると、チベット人ガイドのソランさんから聞きました。ラサを見降ろす高台に立っており、観光客がほとんどいないため、清浄なエネルギーを感じることができるのが何よりです。
昼下がりにお湯を持ってどこかへ向かう修行僧達に会いました。
修行僧達が読経をしたり飲み物を飲んだりする場所にも入らせて頂きましたが、残念ながら NO PHOTO の張り紙があって写真を撮らせていただくことはできませんでした。
しかし、なかなか良いエネルギーの流れる場所でした。政治と離れたからこそポタラ宮とは違ったエネルギーの流れる場所になったのかもしれません。やはり、僧院へお邪魔するのは良いものです。
屋根に乗っている法輪と鹿は、法輪の奏でる音を聞く鹿なのだそうです。
そう言えば、お釈迦様の最初の説法を聞いたのは鹿だと言われています。
鹿達がお釈迦様のお言葉を聞いた場面を表現しているのかもしれません。
ひょっとしたら偶像崇拝を戒められた時代からこの形を取っていたのかもしれません。お釈迦様を人の姿で表せないので法輪にしたというのは、ありそうな話かな?
まあ、分からんときには聞かれなかったことにするのが一番良いんだなあと、妙な納得の仕方をして良しとします。
ジョカン(大昭寺)
ラサの中心にあり、最も聖なる寺院と言われています。7世紀にソンツェン・ガンポ王のネパール人王妃ティツンが建てたと言われる寺院で、本殿は王妃の故郷ネパールを向いています。
ネパールへの教育支援をしている私としては、縁を感じる寺院です。
ジョカンの前では多くの人達が五体投地をしています。チベット中から集まってきた人達が五体投地をしていますから、入り口は五体投地をする人達をよけて右端の通路から入ります。民族衣装を着た人から現代風の洋装をした人まで、一様に五体投地をします。
私達からすると苦行のように感じますが、やっている人達の様子にはそれほど重苦しい雰囲気はなく、真摯な気持ちが伝わってきます。
チベット文化圏に来ると建物の装飾の付け方には目を見張る物があります。日本ではシンプルさが大切にされるからでしょうか、その差に圧倒されるのです。
一般の住宅でもそういった装飾がなされているのですが、寺院ともなるとひときわレベルの高いものになります。これだけ作るのにどれだけの時間が掛かるんだろうかと、つい考えてしまいます。
画像をクリックして大きくして見てみてください。
屋根の先端に付いているのは、チューシン(マカーラ)というもので、象のような頭にワニのような身体を持ち、深海から教えを掘り出してくる神なのだそうです。
寺院の中の仏様達は撮影禁止なので写真を撮ることができませんでした。
ジョカンの屋上から遠くにポタラ宮が見えました。ジョカンの周りに建てられたいくつもの柱に、巡礼に来た人々が置いていった大変な数のタンカが巻かれていました。
広場に出て私達はジョカンの周りの環状バザール-バルコル(八郭街)へ出かけました。
こういうゴチャゴチャとしたところで外国人にふっかけてくる売り手と値段交渉するのも楽しみのひとつです。
カトマンズのボーダナートもこんな感じですが、こちらの方が整然としている感じです。建物も新しくて綺麗でした。
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